ポストを開けると、見慣れない会社からの封筒が届いている。
開けてみると「債権回収会社（サービサー）」からの通知——。
こうした場面では動揺するのが普通ですが、放置だけはしてはいけません。
延滞金や遅延損害金が膨らみ、やがて法的手続きに
進んでしまう恐れがあるからです。
本記事では、通知を受け取ったときの初動から交渉の基本までを
整理して解説します。
サービサーからの通知は「終わり」ではない
サービサーとは、銀行やカード会社などから債権を譲り受け、回収業務を担う会社です。
通知が来たからといって、すぐに差押えが実行されるわけではありません。
基本的には、現状を確認し、支払計画を立てるための連絡です。
重要なのは、事実を確認し、自分の支払可能額を把握したうえで
早めに対応することです。
通知書を読んで確認すべきこと
封筒を開けたら、まずは書かれている内容を冷静に確認しましょう。
元の契約先はどこなのか、残高はいくらか
遅延損害金はどう算定されているのか。
さらに、サービサーの会社名や所在地
連絡先が正しいかを調べることも欠かさないようにしましょう。
「法的措置を検討」といった文言がある場合には
支払い期限や相談の期限がいつかも必ずチェックしてください。
連絡する前に家計を整理する
通知を見て慌てて「すぐに払います」と答えてしまうのは危険です。
まずは自分の収入と支出を棚卸しし、現実的にいくらなら払えるのかを
計算する必要があります。
生活に欠かせない家賃や光熱費、食費を優先的に確保し
そのうえで毎月継続できる額を割り出しましょう。
背伸びをした金額を約束すると、すぐに行き詰まってしまいます。
サービサーとのやり取りのポイント
最初の連絡では、通知番号や契約内容を確認しながら
自分の返済余力を伝えるのが基本です。
たとえば「給料日翌日に毎月2万円を振り込みます」といったように
具体的で現実的な計画を提示すると、交渉が進めやすくなります。
合意できた内容は、必ず書面やメールで記録を残すことが大切です。
避けるべき行動
サービサーからの通知を無視してしまうと
法的手続きに進むリスクが高まります。
また「来週全額払えます」など根拠のない約束も
信頼を損ね、交渉の余地を狭めます。
さらに危険なのは、闇金やSNS上の個人間融資で
穴埋めをしようとすること。
借金問題を深刻化させる典型的なパターンなので
絶対に避けましょう。
分割や和解を進めるには
サービサーとの交渉では、現実的な分割計画を立てることが第一歩です。
病気や離職など収入の変動がある場合には、診断書や離職票などの
証拠を添えると説得力が増します。
もし分割返済が難しい場合は、司法書士や弁護士に相談して
任意整理や個人再生といった債務整理を検討するのも一つの方法です。
生活再建のためにできること
サービサーから通知が届いたことをきっかけに
生活の見直しをすることも重要です。
通信費や保険料、不要なサブスクを削減するだけで
返済に回せる金額が増えることもあります。
また、生活福祉資金や住居確保給付金といった
公的制度の利用も選択肢の一つです。
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まとめ
サービサーからの通知は、まだ解決の余地がある段階です。
通知内容をしっかり確認し、自分の家計に合った返済計画を立てて
早めに連絡を取ることが解決への近道です。
放置や安易な借り換えは事態を悪化させるだけ。
生活の基盤を守りながら、冷静に交渉を進めていきましょう。
